『中学英語でアメリカン・ポルノが読める』(中村 康治)

 エロは世界を救う。VHSビデオ、インターネット、そのとっつきにくい新技術がこれほどまでに急速に一般化されたのは、ただエロネタを見たいがために徹夜でマニュアル片手に取り組んだおじさんたちの涙ぐましい密かな努力の賜だという…。

 この本はだいぶ昔(20~30年レベルの話よ)に本屋さんで見かけた覚えがある。基本的に同じもののようだ。Audibleに入っていたので聴いてみた。つまりは多読を勧める本だな。内容は素晴らしい。いやエロさがではなくて英文解説が。

 初版はなんと1986年発刊である。30年後の21世紀にまたオーディオブックで蘇るなんてエロの力恐るべしである((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル


更に続編が出たって事はそうとう売れたんだろう。(マーケットプレイスで買ったYO!)



 英語多読では、いちいち辞書を引かない、わからない単語は前後から推測するのが基本ルール。でもそれを教えてくれる英語の教師は日本の学校にはいないのだ。「わからない単語はめんどくさがらずに必ず辞書をひくように!」というのが彼らの鉄の司令。

 別に日本の学校英語教育がすべて間違っている訳ではない。困るのは実用性を先生方がほとんど考えていない事。豊富で正確な語彙や文法知識は研究者や翻訳家もしくはいいとこ学校の英語教師の育成を目指したものだ。実用性など端から頭にない。教える側にそんな経験もないのだ。これは英語教育にかぎった話でもなく、人はやはり自分のコピーを作ろうとするものだ。

 その結果出来上がってくるのが俳句みたいな短文英語を究極の正確さで解釈する技術のみ有する人。日本の英語学習者は目の前の話す相手ではなく、習っている先生の方に気を遣っている。「ね?僕英語間違ってないでしょ??」みたいに。これではいつまでたっても世界に独り立ちできない。

 だからいつまでたっても日本人はまとまった書籍の洋書を速読で読んで大意を知るような読み方ができないし、多少わからない言葉が混じっていてもポンポンとレスポンスを求められる会話も不得手になる。実用英語ではそんな技術のほうがぜったいに大事なのに。

 その反動としてなにを勘違いしたか「ゆとりお気楽英会話」がはびこってしまった。これがまずいのは、実用英語とは、中身のない社交辞令の取り交わしではなく、究極的にはネゴシエーションであるはずだからだ。嫌がるもしくはその気のない相手を如何に口説き倒して自分の求めるプレーに持ち込みおのれの欲望を満たすか。それみろポルノのストーリーラインはもってこいじゃないか! はあはあ。

 …ちょっと落ち着こう。この本はまったくキワモノではない。英文をこれだけ「わからない単語があってもこうして推測していけばだいたい意味は取れるでしょ?」と実に丁寧に舐め回すように解きほぐしてくれる(エロさも百倍)先生は初めてだ。

 お勧めしたいのはやまやまだが、電車の中や家族のいる中でこの本を広げるのを躊躇するのはわかる(だからオーディオブックになったのか?)。ポルノに抵抗感のある人もいらっしゃるだろう(どこの世界にピー!が入る英語の解説書なんかあるんだ!!)。また「エロい単語や動作の英語ばっかり覚えてどうすんだよ?」というのも正論だ。「膣括約筋」(Vaginal sphincter)とか一体いつ使うんだよ!?www

 ただ、この「文脈から英文の大意を探るメソッド」は間違いなく英語の読み書きそして英会話に役立つ。他の素材でこうした解説本があれば良いのだが、私の知る限り未だに見当たらない。どの先生が書く本もマジメ過ぎるのよ。だから抵抗感があってもちょっと我慢してこの先生の解説に付き合って欲しい。

 「いやむしろポルノ大好物です!」という人はお好きなようにw 読み進める大きなマスター…いやモチベーションになるだろう。男性目線とか怒られるかもしれないが、何を読んでいるかわからない電子書籍の時代になって、むしろ女性の方がポルノ本の興隆を支えているとも聞く。(性的な)想像力を駆使するのだ。読んでいてあなたの体の一部に何らかの生理的変化が起きたなら、英文を完璧に自分のモノに出来たということだろう。











中学英語でアメリカン・ポルノが読める
パンローリング株式会社
中村康治


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