レオナルド・ダ・ヴィンチ -天才の挑戦(江戸東京博物館)

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 ダ・ヴィンチ展と称するもの、毎度のことオリジナルが少ない。これこれも。希少かつ経年劣化もしているホンモノを持ってくるのはリスキー。そう簡単には見れないよとすることでイタリアに本物を見にこさせよう観光誘致の魂胆もあるかもしれない。それはよくわかる。しかしダ・ヴィンチの作品を誰かが模写したものを毎度持ってくるのはどうなのか。ファクシミリ版、機械のコピーでいいんじゃないのか?


《糸巻きの聖母》 1501年頃
 目玉作品。初日の夜ということでほとんど混雑はなしで好きなだけ見ることが出来た。絵まで距離があるし薄暗いので単眼鏡類の持参を勧める。聖母はモナリザの謎の微笑みに繋がるとされるがあんまり可愛く見えないないんだよな。私は《ほつれ髪の女》の方が好み。

 赤ちゃんの身の捻りは「アンギアーリの戦い」で極めたトルネードなんだな。その無垢の肌や聖母の頬は美しい。スフマートの技法と紹介されるがダ・ヴィンチは解剖学(死体の安置所で研究したという)で皮膚も勉強したんだろうか? 死体ではあの瑞々しさはわからなかったと思う。生きてるおねえちゃんに頬ずりしまくったか?
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《直筆ノート『鳥の飛翔に関する手稿』》
 いつも思うがダ・ヴィンチは絵描きというより科学技術者の印象が強い。
会場にはダ・ヴィンチが付けていた鳥とかの自然観察ノートのコピーも展示される。これはファクシミリ版。こんなもの模写する人はさすがにいないだろう。実はホンモノも一つだけ来ていた。アクリル製の箱入りで監視員さんだけでなくガードマン付き。そんなに貴重なんだダ・ヴィンチノート。

 スケッチはともかく、書かれている内容は見てても何が書いてあるんだかさっぱりわからん。ただ見る限りノートは画家のデッサン帳ではなく、やはり科学者のノートである。よくわからないのはイタリア語であるだけでなく、よく知られるように鏡文字で書かれているからだ。なんで鏡面文字なんかで書いたのだろうか? 左利きだから左から右に書くとインクで汚れる(そんな器用なら両利きになれよ)? 他人にさっと読まれないため(どうせすぐわかっちゃうけど)? 単なる余技? 一種のディスレクシアで文字を反対に覚えちゃってた? 定説はあるのかな?
*「文字を反対に覚えちゃった説」ってあるらしい! ディスレクシアというか、子供って例えば「く」の時を「>」みたいに書く間違えをするじゃない、あれのことよ。

 あれこれ妄想していたら、あとで会場を出た所でノートが電子版にされてディスプレイで展示されていた。見開きで右にオリジナル原稿、左に翻訳を入れたものだ。内容的(技術的に)ダ・ヴィンチの考案に今現在どれくらいの価値があるんだろうか? ざあっと(日本語を)読んでみた。

 ダ・ヴィンチは鳥が必ずしも常に翼を羽ばたかなくともグライダーみたいに空気抵抗を利用してかなりの距離を飛ぶことに気付いていた。揚力にも勘付いていたのかな。ただ設計していたのは鳥の羽を忠実に再現して羽ばたかせる工夫に腐心していたように見える。(見ていたノートにはないが)ヘリコプターみたいなものも考案してたから揚力にも気付いていた節もあるのだけど。

 面白いな。Kindleで売ってくんないかな。てか撮影禁止とか張ってなかったので写真に全部撮って持ち帰ってもよかったのだろうかムリですねハイ。(別売りの「図録」に収録されてるみたい)

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