映画「オーケストラ!」

 ちょくちょく覗かせてもらっている「モアイの上のはとの巣」というブログで激賞(?)されていて、ちょうど会社帰りに寄れるミニシアターで上映していたのでチェック。最初はこりゃちょっと外したかな…と不安になったが、次第に引き込まれ、クライマックスの演奏シーンで得た音楽的感動は大げさでなくあの "This is it" 級であった。

 (事前情報をあまり入れたくなかったため)記事は斜め読みし、ヨーロッパ映画なんだなくらいの意識でいざ見始めると、タイトルバックの文字はフランス語。でも始まってから役者さんの話す言葉はフランス語ではなさそうだ。イタリア語?いやこれはロシア語かスパシーバ。


 ある事件がもとで失脚し、今はしがない清掃員の身であるかつてのモスクワ・ボリショイ交響楽団の名指揮者がふと目にしたパリ公演依頼のFAXから、昔の仲間と楽団員に成りすますことを思いつく。彼がパリでチャイコフスキーを人気絶頂の女流ヴァイオリニストと共演することにこだわるのには理由があった。


 *この予告編、重要なシーンがほとんど出てきちゃうので予備知識無しで見ようと思われる方は見ない方がいいかも。
 


 前半のロシアでのシーンは日本人にはわかりにくギャグの応酬で、相変わらず欧州映画はキッツいわぁ、共産党がどうしたガスがどうしたとかロシアからクレームが来るんじゃないかとちょっと引いた(笑)。おフランスあたりからするとロシアはちょっと田舎って見られてるとか聞いたことあるし。後半パリ編ではロシア訛りのへんてこフランス語をセリフにあれこれ入れてたみたいだけど、わかんねーよそんなのw。字幕苦労しただろうな。

 原題は "Le Concert" 。いわゆるコンサートではなく、「協奏曲」。(ちげーよ、やっぱコンサートでいいみたい)物語のキーとなるチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のことだ。邦題を「オーケストラ!」としたのは、やっぱり「のだめ」ファンみたいな層を取り込もうとしたのだろう(見事に引っかかった)。

 (あんまりのだめもみてないんだけど)のだめなんかと違うのはこっちの彼らがちっとも努力をしない(笑)。「Once ダブリンの街角で」みたいに演奏シーンも随所に挟まれるのかなと思っていたら、リハーサルシーンさえもないし(爆)。それでもなんとかなってしまう、んなわけねーじゃんというご都合主義も最後の素晴らしい音楽とこちらの予想を覆すちょっとしたどんでん返しですべて帳消しにされる。これは泣けるわ。


 この物語の背後にはロシア共産党や虐げられたマイノリティの問題がある。パリで遊び回っているように見えた楽団員も、あれはロシアから亡命できたのを幸いにパリで新生活の基盤を立ち上げようと頑張っていたに過ぎない(それにしちゃ楽しそうだったがw)。遊び半分で超絶演奏を披露したジプシーのヴァイオリン弾きに、本場で正当な音楽教育を受けたであろうアンヌ=マリー・ジャケが目を丸くするシーン。これに溜飲を下げる流浪の民のみなさんがいらっしゃるのかはわからないけど、今思えばクライマックスへの伏線となっていたのだね。








チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 は、とりあえずアマゾンでいちばん売れていた五嶋みどりさんのCDを買ってみることにする。
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
2004-11-17
五嶋みどり
ユーザレビュー:
しなやかで堂々とした ...
穏やか、かつ明確な主 ...
音楽があふれています ...

Amazonアソシエイト by チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


"映画「オーケストラ!」" へのコメントを書く

お名前
ホームページアドレス
コメント