少佐の記憶-Memoirs of a major-

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zoom RSS 『秘密の花園』(フランシス・ホジソン・バーネット)

<<   作成日時 : 2019/02/14 21:37   >>

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 深層心理学の観点から児童文学を読み解いた河合隼雄先生の著作でイチオシ本の一つだった。それが何という著書だったかちょっと調べきれてないのだが他にも『ゲド戦記』なんかも紹介されていて、課題図書が山積みになった(ちっとも読んじゃいない)。UnlimitedとFire日本語読み上げのおかげでようやくミッションコンプリート。

 正直期待したほど面白くはなかった(ダメじゃん)。子供向けの童話をこの歳で読んだせいもあるのだろうが。まあイヤなガキの戯言が延々続く。もっと「花園」ってナルニア国みたいに完全な異世界に行くファンタジーかと思ってたらフツーの現実世界じゃん(ナルニア国もあんまおもしろいと思わないんだけどもっとダメじゃん)。なんでこんなに名作扱いされるのか?

 この作者バーネットさん、小公子や小公女の作者でもあるとは知らなかったw。シャーロック・ホームズとかちっともこどもがハマる本を読んでこなかった私。『秘密の花園』はこの二作の世界的な成功を収めた上での最晩年の作品のひとつでかつ最高傑作といわれているらしい。さもありなん、単なる児童文学でなく、酸いも甘いも味わい尽くした老境の諦念感が溢れている気も確かにする。自然描写の美しさにそのへんが込められている気がする。

枠組みとしてはおなじみだ:
・主人公は慣れ親しんだ世界から異世界(異文化)に突如送り込まれる
・とまどいながらもトモダチの協力を得て成長を遂げる
・助けてもらうばかりでなく、主人公の与えたよい影響で、トモダチの病弱なこどもが健康になる(クララが立った!)
・最初はイヤな大人たちと思っていた周り(大人)との和解

 もうこの辺は赤毛のアンやアルプスの少女ハイジなんかとそっくり。大元はホメロスとかの神話構造なのかな。

 巻末の「解説」にあったように小説の構成としてはいろいろ瑕疵がある。途中からクソ生意気なコリンが主人公になっちゃってメアリの影が薄くなる(これはアニメのハイジもそうだったな。途中からクララが主人公になってた)。更に、けっきょくいちばん救われるのはコリンのおとうちゃんじゃないか。

 多くの知識人が「この本は子供の頃のバイブル だった」と述懐するらしいのは、それぞれの個性豊かな登場人物がそこかしこでいろんな成長や覚醒を得ることが、まるで自分のこととして彼らの誰かの内に憑依できる者を見つけられるからだろうか。全体としてまとめてみると歪に見えても、読者にとっては誰か一人そういうのを見つけられれば満足できる。世の中とはもともとそういうものだし。


 なお、時代だからしょうがないがこの本、インドでは禁書にならないだろうか?「この豚女!」とか一発レッドの差別表現だよ。重要なキーワードでもある「ヨークシャー訛り」も原書ではどうなってんのかな? フリーテキストにもうなってたら確認してみたいずら。

あったw



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