春の江戸絵画まつり 江戸絵画の19世紀(府中市美術館)

画像


 ん?ここに来るのは「夢にデルヴォー」以来なのかな? これまた地味なんだけど、興味深い企画展を繰り広げてくれる地元の美術館。

 東京の開花宣言はまだだったと思ったけど、もう幾輪かは咲きだしていた。
画像



歌川国芳
《通俗水滸伝豪傑百八人之一個 智多星呉用》
 朴智星?(笑)ではなく、更には諸葛孔明みたいだけど、水滸伝に出てくる軍師様らしい。左上の星座はなんだろうか? カシオペアでもすばるでもなさそうな…。横に置いてある器具は四分儀というから、しぶんぎ座かな?と思ってみたが、(今は亡き)しぶんぎ座をググってもなんか違いそうだった。


安田雷洲
《丁未地震》
 戦争かと思った。ちっちゃいけど地獄絵図である。ちょうど「風立ちぬ」で描かれた関東大震災のシーンに似てるかな。でもやっぱ今見ると怖いわ…。


鈴木守一
《秋草図》
 鈴木其一さんの息子さんなんだ。親の跡を継いで絵師になっていたんだ。知らなかった。画風は其一さんに似てるだろうか? 琳派の一員でもあるのかな?

鈴木其一
《琵琶湖風景図》
 となりにその其一さんの絵が親子で並んでいた。しかし風景画なんかもやってたんだな其一さん。


忍頂寺静村
《坂田金時立身図》
 まさかのヘタウマ作品。かの金太郎さんが出世して足柄山だかに久しぶりに訪れてみたら、山の動物達が殊勝な顔して挨拶に集まってきたの図らしい。しかしマンガみたいでいやほんと、江戸の素朴派…とは書かれていなかったが(笑)、江戸のアンリ・ルソーである。ってかむしろあの(お土産の?)人形さんたちとかの死んだ目は「鷹の爪団」の画風を思い出したのだが…(笑)。


亜欧堂田善
《花下遊楽図》
 学んできた西洋絵画の技法を駆使して制作した絵ということ。なんとなく雰囲気的に、ブリューゲルとかヒエロニムス・ボスっぽさを感じたのだが。異形のバケモノが空を飛んでいないのがどうも物足りなくて…(笑)。


葛飾北斎
《諸国滝廻り 木曽路ノ奥阿弥陀ヶ滝》
 中外産業株式会社蔵(原安三郎コレクション)とか記載がある。他の作品も中外製薬さん提供のものが多かったような。社長の趣味なのかな?
 それはともかく、実際にこんな景色が見られるのかはよくわからないが、水の球体から滝が降り注ぐ、ちょっと見不思議な世界。北斎らしいひねりというか江戸の粋というか。


《紅葉筏図屏風》
 北斎も屏風に上手に坊主の絵を描いていたようだ(?)。北斎の屏風画は初めて見るのかな。面白い。しかし、これなにやってんだろ? 筏の上に藁で室を作り、その中で焚き火をしているように見えるのだが…。んなことしたらあっちゅうまに燃えちゃうよねえ? 川下りしながら優雅に紅葉狩りを楽しんでいる訳でもなさそうなのだが…。


鈴木其一
《草花図屏風》
 順路のほぼ最後に現れる作品。四季折々の花が咲き乱れる屏風。春菊(?)、牡丹、桔梗、ススキ、芥子、赤黒ツートンの怪しいポピー、菖蒲、燕子花、女郎花、梅、ゼンマイ、タンポポ…蝶に目を取られふと気づけば黄色い背景から菜の花が浮き出す…。あらゆる草花が時空を超えてアラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・セカンドである。というかこれは永遠に花咲き乱れる極楽浄土を描いたのではなかろうか。
 解説のキャプションに「鈴木其一は "琳派の一員" で済まされるには惜しい絵師」みたいなことが書かれていて、私も完全同意である。この人面白すぎる。

 いやはや面白かった。コストパフォーマンスがめちゃくちゃ高い。会期中大幅な展示替えもあるそうなので、(滅多に再訪ってしないんだけど)また来たいものだ。近いしね。
画像



 で、例によって府中市美術館企画展名物、「作って遊ぼう!」のコーナーが最後にあった。写真はちょっとよくわからないかもしれないが、今回は背景の絵柄はハンコで、更に両面テープで蛇腹を着けた屏風絵である。「ふ」は富士山の「ふ」か府中の「ふ」かは定かでない。
画像


 これも恒例によって先着一名様にプレゼント!(未だかつて応募が来たことないけど) ふ、ふるってご応募ください!!( TДT)






 館長さんの書かれた本。府中でミレー展の企画はあるのかな? 山梨県立美術館に「種まく人」の本物はあるんだけどね。

「農民画家」ミレーの真実 (NHK出版新書 427)
NHK出版
井出 洋一郎


Amazonアソシエイト by 「農民画家」ミレーの真実 (NHK出版新書 427) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック