『読書進化論』(勝間 和代)

 このブログは本来バリバリの書評サイトを目指して立ち上げたのに、気付いてみれば最近はトンデモ絵画批評やら被写体自体の美しさでなんとか様になっているお花畑写真日記ばかりになってきた。読書の秋ということもあり、そろそろ本の世界に戻らなくてはならないと取り出したのが例によって勝間さんの新作(何冊出すんだよ?)。この人の著作にこれだけハマるのは、やっぱり「本が好き」という共通項があるせいなんだろう。本読みならではのこだわりや細かさにビビビとくるのだ。

 「本は死んでない」とする勝間さんの言葉は単なるスローガンでなく、彼女が実践してきたことだ。私が最も感じ入ったのが、書籍販売に於けるマーケティングの部分。実にスリリングで臨場感溢れる記載だ。出版業界に一番抜けてるのがこれ。なにかというと「若者の活字離れ」で自分たちの売る努力が足らないことを棚に上げる態度にはいつも辟易していた。

 ヘンに文化を気取るからいかんのだ。4Pにこだわれ、という勝間さんの指導は当たり前すぎることだった。文化を工業製品と一緒にするな? じゃあ工業製品は文化じゃないのか? 世界中の製造業者に謝れコノヤロー(暴言御免)。


 しかし、成功する人ってのはみんなアグレッシブで負けず嫌いで足ることを知らない。勝間さんこれだけ有名になってもまだ知名度が低いと思っていらっしゃるようで、今後もっと露出度を高めるとか書かれている。

 今のところお堅い文化人扱いなのでバッシングやスキャンダルとは無縁だが、こんなに本が売れたと無邪気に報告するのが鼻につく人もいるだろう。でも本を売るのは一つの実験的試みでもあると書かれているので全ては計算の内ではないか。私も自分のブログはひとつの実験室だと考えて更新しているからよくわかる。

 影響を受けた本の特集が巻末にあり、その中に河合隼雄先生の名があったことに驚いた。絶好調の勝間さんだが、光が強く当たれば同時にどす黒い影が背後に出来る、という『影の現象学』での教えも当然ご存じなんだろう。今後の著作でそのダークサイドにも言及することが出来ればこの人はもう無敵になるかも知れない。

 あと、電子ブックはまだまだ使い物にならないみたいなことを書かれていたが、Kindle使った上での意見なのかな(勝間さんならなんかのルートでもうキンドル試用してそうな気がする)。DSを使った限りでは意外と見やすいのに。っていうか、溢れる書棚を何とかしたいのだ(切実)。


*09.10.5追記:やっぱり勝間さん入手していた(Kindle2の方)。使用感をビデオレターにしてくれてます。











読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~ (小学館101新書) (小学館101新書 1)
小学館
勝間 和代

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この記事へのコメント

2008年10月14日 14:56
>勝間さんこれだけ有名になってもまだ知名度が低い
低いです。現に私も少佐さんに教えてもらうまで知りませんでした。彼女の本は「ビジネス書」の範疇だと思うのですが、普段の守備範囲とは違っているので全く目につきませんでした。感謝。

>河合隼雄先生の名があったことに驚いた。
アグレッシブな著者からは想像できないの意ですか? ユングくらいは知っていそうな気がしますが・・・

ところで、キンドルはお薦めですか? 私も電子ブックは敬遠しているんですが・・・ 第一、お風呂で読めなさそう(爆)
2008年10月14日 17:37
そっかぁ・・
このブログは本来バリバリの書評サイトを目指して立ち上げたひとつの実験室
だったのね。。

実験結果が知りたい。。(-_-)
少佐
2008年10月14日 23:09
■彩季堂さん
確かに一般的な知名度は低いかも知れませんが、その筋の方々には十分有名人ですから、畑違いの人たちにまで自分を(露出という形で)売り込むのはどうかなあ、余計な雑音拾うだけじゃないかなという老婆心です。(ううん、ほんとは私だけの和ちゃんでいて欲しいの!?)

>アグレッシブな著者からは想像できないの意ですか?

それもありますけど、お、ここも私と興味が一致しているな、の驚きです。これまでの著作で言及されなかった気がするし(見落としかも知れないけど)。
キンドルは実際どんなものなのか私が知りたかっただけです。勝間さんもしかしたら情報既に持っていたかな?という期待でした。

□おのこまさん
ふふふふ、私の実験データであなたたちの行動は全部お見通しよっ!?

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