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zoom RSS マハン・エスファハニ ゴルトベルク変奏曲全曲@パルテノン多摩

<<   作成日時 : 2016/09/11 20:02   >>

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 バッハの名曲、ゴルトベルク変奏曲といえば私にとっては言わずと知れたグレン・グールドの奇跡の名盤(81年盤)であり、あまりに素晴らしすぎるためそれ以外の演奏をほとんど聴いた覚えがない。55年盤でさえ私には違和感である。ましてやチェンバロバージョンなんて古くさ。



 それでも地元パルテノン多摩で行われるという「ゴルトベルク変奏曲」の告知を見た時には興味を惹かれた。ほお、たまにはチェンバロもいいかも。どれどれとパルテノン多摩小ホールに足を運んでみた。

 実は古楽器自体にそれほどの思い入れはない。よく言われることだがバッハにとって楽器の指定にそれ程意味はなかったフシがある。同じ曲を別の楽器で(声楽であっても)聴いても違和感がないのだ。なんだってバッハはバッハになるのだ。

 しかしチェンバロの生演奏なんて多分初めてだろうな。鍵盤操作により弦を爪弾くことで音を発生させる。そういう意味では弦楽器を祖先に持つピアノのおじいさんにあたる。エレクトーンのように鍵盤は二段に分かれているらしい(なんて初歩的な知識)。

 席について気付いた。パルテノン多摩の当日券を買う時座る位置を間違えたな(座席を好きに選べたのに)。右側を選択したため、せっかくの珍しいキーボードや指の動きが楽器の陰になってまったく見えんw。(野次馬根性で演奏終了後舞台まで行って眺めてきたけど、あれピアノみたいに白鍵黒鍵はなかったんだっけ? 平均律なのかな?)

 演奏の前にこの演奏会の仕掛け人(?)である音楽ジャーナリスト岩野裕一氏の前説(?)が始まった。ほんとはエスファハニさん自身に、演奏前に聴衆の前でなにかお話して欲しいと要望も出したらしいのだが、断られたとか。まあ1時間以上ある作品を演奏する直前には集中しときたいだろうね。

 ピアニストのエスファハニ氏はイラン出身。今最も注目される若手演奏家の一人。ドイツ・グラモフォンレコードでウン年ぶりにチェンバロ奏者として契約を結んだとか。静謐さのある演奏が好みらしい。雑誌インタビューによれば、「ハイドンは過小評価され、その反対にマーラーは過大評価されている」とのお考えをお持ちらしい。また音楽評論家の書くコメントでは「リラックスできる演奏」なる言説がこの上なくお嫌いとのこと。

 ついに演奏が始まる。エスファハニ氏は、前説を断ったあたりから気難しそうな哲学者みたいな雰囲気を想像していたが、遠目からはなんとなく気さくそうなあんちゃんだった。

 どうしてもグールド版と比較してしまう。のっけからなんとなくテンポも違うし、なんか音符も少し抜いてるんじゃないかと思ってたら、グールドがほとんどカットしていた繰り返し部分では装飾音とか弾き方を変えたりしていた。かなり自分なりの解釈を入れてる演奏なのかな。

 しかしこれいいな。金屏風が背後に立て掛けられているサブリミナル効果もあって(?)、エスファハニの奏でるチェンバロの響きはまさにゴールド・エクスペリエンスであった。チェンバロの音楽は小宇宙みたいな喩えがよくされるように、シンプルなはずなのにこんなにもカラフルな響きが味わえるのか。

 これはチェンバロの特性なのか、エスファハニの腕なのか、バッハの楽曲のおかげなのか、いややはりそれら三位一体の効果なのだろうジェットストリームアタック!

 ただし、ピアノと決定的に違うのは低音の響きであろう。ズーン!と腹に響くような重低音は望めない。弦楽器から派生した楽器が故に、確かに途中、お琴の音みたいのやバイオリンのピチカートみたいなのが聞こえた気がした。

 約80分の演奏。聴く方も疲れるが、演奏者の集中力もよく途切れないものだ。終盤気合を入れるためか、グールドのように自分で雄叫びをあげていた気もするw。アンコールも二曲応えてくれて、「もうおしまいよ」の素振りもなかなかユーモラスであった。










 このゴールドベルグ変奏曲は最近レコーディングをした新たなチャレンジだったようだ。Apple Musicにもすでに入っていたので、また聴きこむことが出来る。また生演奏でお逢いしたいものだ。


バッハ:ゴールドベルグ変奏曲
ユニバーサル ミュージック
2016-09-07
エスファハニ(マハン)


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