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zoom RSS 映画「シン・ゴジラ」 ネタバレ感想

<<   作成日時 : 2016/08/27 23:52   >>

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 ネットで「ネタバレ注意!」みたいのがさんざ上がってたので、見る前は最後に大どんでん返しでもあるのかと思ってたらそうでもなかったぞ。大ヒットのおかげで多くのみなさんが見終わっただろうしそろそろネタバレ感想書いとくか。


 見る前の噂でなんとなく覚悟はしていたが精神的にくる映画だった。まずは怖さ。トンネルが崩れて生き埋めになるとか閉所恐怖症の私に見せるのはやめてくれ(映画館の閉鎖感自体実はけっこう苦手なのに)。津波とかにトラウマある人も見ちゃダメだ見ちゃダメだ見ちゃダメだ…。

 あの魂のない第一形態ゴジラのまんまるの目とキモい動き!はトラウマになるわ。あれは確かに「使途」だったね。(最初ゴジラだとまったく思わなかった! そこが唯一意外な展開だったぞ) なんの悪意も意図さえもなく、ただ全てを破壊し尽くすのは天災そのもの。人はただ無力感に襲われる。

 自分が普段いる新橋だの虎ノ門だのが壊されていくのはけっこう凹んだな。それもあんなゲロみたいな攻撃で。色恋も笑いもなくシリアス過ぎる。よくこんな企画通したな。映画会社と制作側のバトルが忍ばれる…と思っていたらこんな記事が。

 樋口真嗣監督がエヴァンゲリオンの盟友・庵野秀明総監督を語る「破壊しながら前に進む。彼こそがゴジラだった…」

住民たちがどうすることもできない国難が起こったとき、守り、支えてくれる人たち、ちゃんと仕事をする人たちを撮ろう、という気持ちがありました。組織として間違っていることもあるけれど、そこにいる真面目な人たちを真面目に描きたかった。

 はい、カントク、その心意気は確かに伝わりました! ゴジラ駆除に奔走する日本人たちの姿には涙が出た。こういう「想定外」の事態で日本の政府は無能だ!と怒るのが普通の観客の反応だろうが、私は「でもいろいろあるんだよ、我々だって精一杯やってんだ!」の気持ちがよくわかって泣けてきた。どうしたって震災直後の事が甦ってくる。人々を救うために命懸けで働いてくれた人たちを。

 「エライ人にはそれがわからないんだ!」的なセリフもあるにはあるが、政府側に基本的には悪人がいない。「え?そうなの?」とかちょこっと頼りなげなところも見えた総理大臣も、「自衛隊の銃弾を国民に向けることは断じて認められない!」なんて叫んだシーンにゃ涙腺崩壊したぞ。

 日本映画には珍しく犯人探しやルサンチマンではない社会批判を行っているのがすごい。「出世こそ男の本懐」と言い切る(悪役じゃない)キャラを出したり、持ち上がり総理が実はなかなかのやり手だったり、一見冴えないキャラも実はすごく頼りになる設定も庵野監督の美学かな。

 ゴジラが悪役である作品では、悪い怪獣をやっつけてくれるウルトラマンやウルトラセブンは現れてくれない。でもその苦労を世間に知られずに戦ってくれる人が出てくるのだ。そんなリアルにこだわり、ウルトラセブンに変身しないモロボシ・ダンの戦いを描き切ったのが「シン・ゴジラ」ともいえる。

 こんな風に感じるのは私くらいかなと思っていたら、先日会った二十代前半の若者が「ボクぜんぜん世代じゃないんだけどめっちゃ泣きましたよ!」と言ってた。ちょっと安心。でも「ゴジラの世代」っていつだ?? ファーストゴジラ(1954年)見てた人って軽く七十歳以上だな。だが懐かしさでゴジラを見に行く人もあまりいないと思うのだが。このシン・ゴジラはむしろエヴァ世代であんたど真ん中じゃないか?

 そもそもこの「シン・ゴジラ」あれはいつの時代の設定なんだ? 見ている我々が間違いなく連想する東日本大震災や津波や原発事故が直接言及されたセリフは映画中にはなかったと思う(自粛なのかな)。映画の中の世界でゴジラのことを誰も知らない設定にしてあるのもファーストゴジラを除いてはないらしい。震災もゴジラもそれまでなかった世界。これはパラレルワールド感を増す計算なのか。

 やや物足りなく思ったのは、庵野さんらしい(箱根にしか使徒が来ないとかね)密室性や、普通の人の苦しみがほとんど出て来ないあたりか。国際社会との政治的やり取りの描写もやや稚拙に感じた(むしろリアル?w) ことの結末は日本がすべて一人で背負い込んだようにも描いてるな。(フランス様ありがとうってどうよ?)
*電車へのこだわりもスマンが私は共感できなかった部分…w

 最後ゴジラは大天使にでもなるのかと期待したのに。ってかあの博士が自分をゴジラにしちゃったオチじゃないかと途中で思ったんだけど(けっこうそういう人多かったろう)。そこまでしたらまんまエヴァなんで、ちょこっとにおわすくらいにとどめたか(あの尻尾のアップね)。

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 けっこうどうでもいい話。日系二世アメリカ人として出てきた石原さとみの英語批判が意外にあるようでそれにびっくり。早口だし(庵野監督の指示通りらしいけど)確かに聞き取りづらかったなとは思うけど、らしく(パロディとしてね)見えればよかったんじゃないかくらいにしか思わない。「パシフィック・リム」で、日本人なのに変な日本語喋らされてた女優さんと同じことじゃなかろか。

 例えばこれ、ガイジン俳優がやはり日英ちゃんぽんでしゃべって、日本語が訛っていてもこんな批判(日本の映画に出る以上、ちゃんと日本語勉強してしっかりしゃべれ!)は出ないと思う。日本人特有のコンプレックスなんだろうな。「あの女、なんかムカつく!」と感じたら、それこそ庵野監督の狙い通りではなかったか。













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