少佐の記憶-Memoirs of a major-

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zoom RSS DIC川村記念美術館「絵の住処−作品が暮らす11の部屋−」

<<   作成日時 : 2016/01/11 17:52   >>

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 前回訪問したのはもう震災前だったはず。ってかもう6年前か。佐倉のバラ園と合わせて行ったんだ。年末のお休みに訪問したかったのだが、美術館も休みなのでこの三連休にずれ込んだ(あ、今見たら年始2日3日はやってたのか)。

 また京成佐倉駅からリムジンバスでお出迎え。20分程で到着。見た目はほとんど変わっていない。記憶の通りアヒルもいるし粗大ゴミもまだある。庭園が有料になったそうだが、美術館来場者は無料。

 DIC川村記念美術館とはその冠通りDIC(旧 大日本インキ化学工業)所有の美術館。川村第二代社長のコレクションを元に建てられたそうな。顔料を扱っている会社だけに絵画に少なからず興味もあったのかな。顔を塗りたくるポーラ化粧品もそんなノリで収集がはじまったのか。でもそしたら出光とかブリジストンはどうなるんだ?(化学品繋がり?)

 それはさておき、自然公園までを擁する立派な施設である。飾られる絵の趣向に合わせ11の部屋があるという。広さ、天井の形状、床の材質、壁の色、それぞれにこだわりがある。


<101 ヨーロッパ近代絵画の部屋>
 日本の美術愛好家がいちばんとっつきやすい部屋だろう。印象派中心。ピカソの端正な白黒の《シルヴェット》が凛々しい。

藤田 嗣治(レオナール・フジタ)
《アンナ・ド・ノアイユの肖像》 1926年
 でもいちばん目に留まったのはフジタ。古代的な表情や金色のワンピースがクリムトっぽい。線の画家らしく細い細い筆描きで枠を取りスペースを塗り絵みたいに仕上げている。近付いて目を凝らすと袖などの蜂の巣状のレース編みがこれまた丁寧に一個一個描かれている。気が遠くなりそうな作業だ。
 ところでアンナ・ド・ノアイユって誰だよ?(神話の登場人物?)と思って調べると20世紀初頭に活躍したフランスの小説家なのか。フジタは直接この人から肖像画の注文貰ったみたいだな。すったもんだあって未完成だとか。まっちろな背景は例の"乳白色"かと思ったらほったらかしてただけなのか。別にいわれなきゃ意図的と捉えられ、まったく違和感ないが。


<102 レンブラント・ファン・レインの部屋>
 レンブラントひとりだけのための部屋。VIP対応だぜ。

レンブラント・ファン・レイン
《広つば帽を被った男》 1635年
 肖像だし黒でキメてるし、レンブラントらしい逸品。エリマキトカゲみたいな白い襟は射出する光の筋のようでこれまた面目躍如である。


<110 日本画の部屋>
 鈴木其一ら一部の人を除きわたし的に興味薄い日本画の部屋。

橋本 関雪
《木蘭》 1918年
 ササッと通り過ぎようかと思ったら目に止まった大きな六曲一双の屏風絵。何が気になったかといえば、こんなに立体的に見える屏風絵は初めてだ。燕子花図など、そもそも屏風絵はあちこち折り曲げられることを見越して制作されるが、ここまで3Dに見えるのは珍しい。木々が人物が馬が迫ってくる。
 林の中、木の根に座り小休止を取る、私は最初おねえさんだと思っていたら剣や兜を持っているので少年兵(のはずだと思った)。右隻の馬にまたがる野卑な同僚兵と好対照である。でも妙に色っぽいというか気品があり過ぎる。おでこにポッチがあることから仏様の化身かも。よく見りゃ弥勒菩薩っぽくないか。足を組み、目を伏せた表情と繊細な指先。

 って、なんだよ、やっぱオンナだったのかよ! 中国の昔話。父親のため男装して戦地に赴いた美少女の物語(リボンの騎士か!?)


木蘭はムーランと読み、そう、あのディズニーアニメの元ネタはこれなのだ。



《秋桜老猿》 1938年頃
 小品ながら、お猿さんの透けるような妖艶さは神聖が宿っている。そもそも中国では猿の鳴き声はユーモラスでなく哀愁を帯びたものと受け止められているらしいし。

 面白いな橋本関雪。グーグル日本語入力で「はしもとかんせつ」一発で変換したから有名な人なんだろうな。まったく知らなかった(汗)。大正時代の人か。日本の近代画家、侮れん。


<106 マーク・ロスコの部屋>
 前衛っぽい部屋はすっとばしていよいよシーグラム壁画へ。

 下手な左官屋マーク・ロスコ。川村社長がお気に召したのは顔料をたっぷり消費してくれたからなのか。このロスコ部屋への訪問が実は今回のメーンエベント。6年の歳月は果たして私をしてロスコを楽しめるようになったのか確認したかった。

 …やっぱダメだwww まず部屋が暗い。ロスコにちょっと目覚めたかなと思ったのは国立近代美術館で見た明るい色調のシュワシュワ感。それがこの照度ではわからない。まったく、ここのスタッフはロスコがわかっているのかと思ったら、ここはロスコの意向に沿って作られているらしいわかってないのはオイラだった orz。

 椅子に座って離れて見てるとそれこそいつまでも左官屋さん以外のなにも頭に浮かんでこないので近付いてみた。それでもやっぱり左官屋さんだが、薄い絵の具を何層にも塗り重ねて制作されたというのはよくわかる(この辺の機微はやっぱ明るい照明の方がわかるんでない?)。黒い表層は備長炭のようだ。ロスコの特徴であるぶっ太い絵画内枠線帯は古いお寺の欄干のよう。帯にまとうフリルは燃え盛る炎? でもそれなら備長炭買ってお寺に行って、キャンプファイヤーでもやったらよかろう。

 考えるんじゃない、直に感じるんだ! という事なんだろうけど…。まだまだロスコの境地には至れぬな(-人-)。

 この部屋は通常の監視員さんの他に警備員まで付いている。きっとロスコの7枚に囲まれたこの薄暗い部屋で長時間過ごしていればなんらかの変調を期して暴れだしたりする輩が出る恐れから念入りな警備にしているのだろうか。


次回訪問はこれかな

レオナール・フジタ展(仮称)
 2016年9月17日(土)−2017年1月15日(日) そんなにたくさんフジタコレクションもあるのかな? あちこちから集めて来るのかな?


(おまけ)
 あまりこういうところでおみやげは買わないのだが、ふと目に付いたコーヒー豆を試してみた。たべいコーヒーという「千葉のスペシャルティコーヒー豆専門店」プロデュースだそうな。浅煎り深煎り2タイプの内、浅煎りを所望。家で入れてみたら、お湯を注いでもあまり膨らまなかったのでフレッシュではなかったが、味は悪くないと思った。
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