少佐の記憶-Memoirs of a major-

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zoom RSS ホキ美術館に行ってきた

<<   作成日時 : 2012/08/17 22:35   >>

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 トケにあるホキ美術館。JR土気駅からバスで5分。日本初の写実絵画専門美術館という。前々から噂は聞いていてぜひ訪問したかったのだが、なんせ遠いのよ。千葉方面にたまたま用がありしかも休日であるという千載一遇のチャンス。これを逃していつ行くべきか。

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 スーパーリアリズムという流派は昔ちょっと流行った。今でも頑張ってるのかな。ここに集められた作品はなぜかスーパーが抜けてリアリズム絵画と呼ばれている。それでもどれもこれもまるで写真と見紛う精密さ。特に女性の髪の毛のリアルさはウッソでしょ?と二度見三度見するレベル。

 でも同時に思うのが、写真とどう違うのさ。百年前ならいざ知らず、21世紀の今なら手間隙かけずにちゃっちゃと写真に撮りゃいいじゃんか。それを言っちゃあオシマイだけど、そもそも絵描きなんて職業は、オレはこんなにほんものそっくりに描けるんだぞ、というドヤ顔がしたい人がなるもので、そうした人種の行き着く先がこうした作風になるのもむべなるかなという気もする。

 ただ、芸術家たるものたまたまそこにある現実をただそのまま映しだすのは彼らの本意ではないと思う(それこそ芸がない)。だからこの現実そっくりな絵の中に、画家の "嘘" はどこにあるのか、そんな事を考えながら見ていった。


−−−−−−−−
 図らずも、運良く学芸員さんの解説ツアーに紛れ込むことができた。ここの展示品はまだ生きてる先生方によるものが多いので(なんだよ、オレより年下もいるじゃねーか orz)あんま生意気なこと言えないだろうな(?)。ヨイショッぽい言動が目立ったが(気のせい?)、なかなか興味深い情報を得た。

 画家の制作方法にもいろいろあり、モデルを使ったり、キャンバスと三脚抱えて野外に繰り出し、描く対象と終始向きあって作品に仕立てるフィールドワーク的描き方もあれば、画家の記憶にあるイメージを元に誰ともどことも知れない絵を作り上げるバーチャル型もある(どっちも私が今勝手に作った用語だよ)。

 写実絵画であればフィールドワーク型が主流かと思いきや、意外に記憶の中の風景を再現した人もいるようだ。あるいは静物画でひと月以上終始同じ果物(腐っていってもいいんだって)や花瓶やらと向い合って制作する人もいる。人物画の場合であれば、そんな長い間付き合ってくれるモデル探しにも一苦労あるようで、聞いていて非常に面白かったのが


《5:55》 生島 浩 2010年
 生島ヒロシとはもちろん関係がない(笑)。このモデルさんはある所で生島さんが一目惚れし(もちろん画家的に)、あの手この手でようやく口説き落としてモデルになっていただいたという。でもひとつ条件を提示された。仕事は夕方6時まで。しぶしぶ了解した生島さんは時間的制約の中でも必死に筆を振るったそうな。彼女は本職のモデルでないため、画家の注文にも苦労して応じていたようだが、6時5分前になると「ああやっとおうちに帰れる」と思うのか、それまでと一変して力の抜けた自然な表情を垣間見せたという。その一瞬を捕らえた(?)ゆえにこの絵は《5:55》と名付けられた。ようやく絵は完成し(画家は満足いってないようだが)、またこの先もモデルをお願いしたいと申し出たが、二度と彼女がモデルになることはなかったという。

 …ちょっとしたショートショートでも書けそうなエピソードでしょ?(笑)。

 でも私もこの方の大ファンになってしまった。ちょっと菅野美穂っぽい顔の作りと美人だからこその警戒感とかが微妙に顕れた表情(エピソードに引っ張られすぎか?w)や組んだ指に出たストレス、落ち着かない腰。(ああ、こんな風にキモい奴にジロジロ見られてあれこれ言われるからモデルなんかイヤになったんだ…(TдT) すいませんすいませんすいません orz)

 生島さんという方、長らくフェルメールを研究されていたそうで、小物や光の射し方にそれっぽさが出ている。ただ見てていくつか思ったのは、振り子時計の振り子が垂直に止まっている。動いてるべきじゃないのか(モーションの影はいらんけど)。壊れた時計なのかな。机の小物もなんだろあのブロックみたいのは。蝋燭は限りある生命の象徴だが、この絵のモチーフとはそぐわないような。私なら楽器を置きたいな(あ、それじゃカオリンか)。

*画像を貼ってもいいのだけど、ググればすぐ出てくるので念のため割愛。


 もっとじっくり見ていきたかった(力の入っているらしいレストランも試してみたかった)けど、今日はまだまだ先があるので、後ろ髪引かれながら暇乞いをしたのでありました。

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everyday is a symphony
commmons
2009-12-02
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