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zoom RSS ピカソと20世紀美術の巨匠たち(横浜そごう美術館)

<<   作成日時 : 2010/05/08 22:14   >>

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 デパートの美術館もめっきり減ったものだ。破綻したそごうの美術館がまだご存命なのはなにかの意地なのだろうか(初めて行ったけど)。今回はドイツのルートヴィヒ美術館所蔵作品を展示。期待以上に粒ぞろいの展覧会であった。

 恐れながら、まず最初に文句を言いたいのは、「展示作品一覧」がないこと。HPにも出てない。経費削減か?目録買えってことか? 会場でメモ取りゃいいんだけど、いつも厳戒態勢(笑)なので、ついつい尻込みしてしまう。あっちこっちネット探してなんとか作品名だけは探り出せた。どうしようもない時は《名無しさん》で紹介しようかと思ったよ(爆)。


 呼び物のピカソ。看板に掲げている割に数は少ないものの、初期から晩年までバラエティーに富んだ選抜。このピカソコーナーをざっと一覧すると一人の画家がこれだけ変わるのかい、と改めて驚かされる。

《モンマルトルのカフェ》
 パブに集う貧しい市井の人々を見るピカソの目が温かい、青の時代直前の作品。世界観は青の時代そのもの。この視点は例の親友の悲劇の後なんだろうか。

《読書する女の顔》1953年
 晩年の作らしいが、またキュビズムの手法に戻って二面性のある女性の顔を描く。静かな面持ちはもはや仏像の域である。

《緑のガウンの女》
 先日の「サルタンバンク」っぽいおねえさん。新古典主義の時代。もしかしたらこの頃のピカソが今一番好きかも。この時期の前に研究し尽くしたキュビズムの成果がここに現れている気がする。まったく普通に描かれてるのに見てると多面体が頭の中で勝手に出来上がってきちゃう。ところでこの安定感はやっぱりキャンバスに升目を打って描いたんだろうか?

《草上の昼食(マネより)》
 言わずと知れたマネの名作のパロディー。晩年ピカソは取り憑かれたように過去の巨匠達の作品を彼なりにアレンジして模写し続けた。この《草上の昼食》も何パターンかあるのかも知れない。それにしてもいやらしい色付けだ。オリジナルの絵に出てくる四人の登場人物。左側の男女二人の位置をピカソは入れ替えている。男を押しのけ裸の女性を中央に持ってくる。右端にいる男性はピカソ自身で、例によって画家とモデルが見つめ合う構図を無理矢理作ったようだ。ところでこのお姉さん、ピカソバージョンでは全身紫色。どこかで見たと思ったらアバターだ!(笑)

《剣を持つ銃士》1972年
 スペイン絵画でお馴染みの騎士の絵(のつもりらしい)。でかい。暗いというか異様な色調。特に美しくもない。晩年「灰色の時代」の作品群はあまり評論家筋に評判が良くない。でも、金も名誉も女も得たピカソじじいがもう好き勝手やり放題にしているのがよくわかる。

参考:ピカソ・ザ・ワールドの記事


モディリアーニ
《アルジェリアの女》1917年
 ピカソとモディリアーニがあればどんぶり飯何杯でも食えるね。アフリカンアートに影響を受けたというモディリアーニ。これはほんとにアルジェリアの女性をモデルに使ったのか、アフリカのお面を元に想像で描いたのか。


シャガール
《妹の肖像》
 まだシャガールらしさのない頃の作品。とはいえ、縦長の画面に若い女性を浮世絵のようなダイナミックな構図で描く好印象。


デルヴォー
《森の精》
 出たな、おっぱい星人!?(笑) デルヴォーは Bunkamura で堪能したっけ。この絵もあったような気がするのだけど、あれは姫路の美術館の持ち物ばかりだったはず。違うかな。いずれにしろお人形さんみたいな素っ裸の美女がふらふらするいつもの画風。


エドガー・エンデ
《小舟》
 禿頭の男達で満載の小舟が謎の球体に引かれている。いや男達は球の動きを止めようとしているのかも知れない。運命にあらがうように。ところで一緒の船に乗っているハゲとハゲでない男との違いは何なのだろう。

 何を隠そう、この作者はあのミヒャエル・エンデのお父さん。現物初めて見た。まさかこんなところで出逢うとは。連作短編集『鏡のなかの鏡―迷宮』はこの父親の作品群をモチーフにしたものじゃなかったかなあ…。昔トライしたけどシュール過ぎて付いていけなかった。



鏡のなかの鏡―迷宮 (岩波現代文庫)
岩波書店
ミヒャエル エンデ

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
さすがピカソ。
網膜に映らない像を脳裏に届けましたか。
七海
2010/05/13 14:19
あなたの知らない世界が広がる〜〜 ピカソ・ザ・ワールド☆
少佐
2010/05/13 23:44

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